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連続テレビ小説「ばけばけ」

NHK総合・NHK BS・プレミアム4K/連続テレビ小説『ばけばけ』
公式リンク:WebsiteX(旧Twitter)Instagram

第7週『オトキサン、ジョチュウ、OK?』「ダイジェスト版(土曜日版)」の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。


トキ(髙石あかり)はヘブン(トミー・バストウ)の女中になる決意を固めるも、初対面で拒絶される。錦織(吉沢亮)の助けで誤解を解き、女中として迎えられるが、家族には真実を隠し花田旅館勤務と偽る。初日、平太(生瀬勝久)らの温かい支えを受けながらも、ウメ(野内まる)が離れた隙にヘブンと2人きりとなり、ラシャメンとしての役割に怯える。さらに銭太郎(前原瑞樹)の借金回収により家族の疑念が深まり、トキの秘密は徐々に…。
------上記のあらすじは、当ブログのオリジナル------


原作:なし
脚本:ふじきみつ彦(過去作/バイプレイヤーズ,きょうの猫村さん,一橋桐子の犯罪日記)
演出:村橋直樹(過去作/まれ,透明なゆりかご,サギデカ) 第1,2,5,7
   泉並敬眞(過去作/スカーレット,カムカムエブリバディ,ブギウギ) 第3,6
   松岡一史(過去作/まんぷく,心の傷を癒すということ,カムカムエブリバディ) 第4
制作統括:橋爪國臣(過去作/青天を衝け,あなたのブツが、ここに,ブギウギ)
音楽:牛尾憲輔(過去作/チェンソーマン,僕の心のヤバイやつ,ダンダダン)
主題歌:ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」
土曜日版ナレーション:北郷美穂子(NHK大阪アナウンサー)
副音声解説:山崎健太郎(過去作/舞いあがれ!,らんまん,ブギウギ,虎に翼,おむすび)
タイトル写真:川島小鳥(過去作/未来ちゃん,SHISHAMOアートワーク)
タイトルロゴ:西沢和樹(instagram.com/nishizawa_k/)
プロデューサー:田島彰洋,鈴木航|美術:山内浩幹、淀裕矢、向理沙、有本弘|美術進行:澤幸樹、嶋原広起|技術:増田徹、備中正幸|音響効果:松本有加、巽浩悦、吉田亜矢|撮影:岩崎亮、関照男|照明:根来伴承、大西弘憲|音声:吉竹淳樹、稲垣雄二、大成友二|映像技術:前田惇徳、原幸介、山下健、若嶋なな|カラーグレーディング:原幸介、前田惇徳、山下健、日野維乃、若嶋|VFX:西垣友貴、神戸大樹、山田茂人、北島規|CG:大西智子、空閑卓海、古市百人、佐藤望、田邊亮哉|美術進行:澤幸樹、嶋原広起、大塚良子|装置:佐藤千織、坂口大吾、山中宏華|装飾:津村政幸、横田浩之、長洲史雅|特殊効果:奥村陵、宮崎真有|衣装:横山智和、中村みのり、鍛元美佐子、横山智和|メイク:堀洋子、正田早百合、秋山直美、櫻井安里紗|持道具:楠正由貴、森上陽子|かつら:松本誠也、丹波峯子|特殊メイク:江川悦子、権田日和|特殊メイク協力:荒井律子、大谷美咲、山埼佳子|助監督:小林直毅、小島東洋、田中陽児、早川俊介、岡本拓大|制作担当:木村晴治、長岡しのぶ、本田良太、森岡あゆみ、片山哲治|取材:川野秀昭、鈴木航|編集:藤澤加奈子|記録木本裕美|時代・風俗考証:刑部芳則|松江風俗考証:藤岡大拙|出雲ことば指導:多々納斉|所作指導:藤間豊宏|料理指導:広里貴子|英語指導:塩屋孔章|英字指導:前田祐加|眼科指導:大路正人|怪談ばなし指導:玉田玉秀斎|茶道指導:有澤一男|三味線指導(タエ):菊央雄司|三味線指導(遊郭):長江浩子|アクション指導:中村健人|日本画指導:諫山恵実|造園:堤正和
※敬称略




トキと、トキの家族の物語として再構成

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―――ここまで、ごあいさつ―――

第7週で全体の「1/4」が終了した… ということは、第一章が締めくくられ、第二章へ歩みを進めた朝ドラ『ばけばけ』。

「起承転結」の「起」から「承」への転換点だった一週間は、作品の軸がどこに据えられているのかを、あらためて静かに示していたように思う。

今週のダイジェストは、あくまでトキ(髙石あかり)、そしてトキの家族を中心に再構成されており、物語としての “芯” がブレていなかったと思う。

そのおかげで、これまで追ってきた視聴者にも、初めて触れる視聴者にも、一本筋の通ったホームドラマとして受け取れる仕上がりになっていた。

エピソードの取捨選択の精度もよく、トキという人物の輪郭が自然に立ち上がる構成だった。

家庭の空気、人間関係の温度、揺れ動く気持ち… そのどれもが無理なく流れ、主人公の歩幅で物語が進んでいくのだ。


トキが中心にあり続けるからこそ見えてくる世界

一方で、毎週のサブタイトルが「ヘルン言葉(へルンさん言葉)」で提示されている点を思い起こすと、作品そのものは“ヘブン視点の語り”を基本線としていることが分かる。
 ※「ヘルンさん言葉」とは、主に妻のセツとの間で使われた、小泉八雲の独特でピジン性が強い独特な日本語で、助詞の脱落や動詞・形容詞の活用がないのが特徴です。

つまり、ヘブン(トミー・バストウ)を「前面に押し出す」かどうかよりも、視点そのものが既に物語の地盤に組み込まれているのだ。

そして、むしろ、その土台があるからこそ、トキが主人公として浮かび上がり、ヘブンの存在が過度に物語を奪わない構図が成立しているのだと思う。

だって、「小泉八雲」というモデルは、世間的には “偉人” としてのイメージが強く、前に出そうと思えばいくらでも出せてしまう。

しかし、それをあえて抑え込み、あくまでも “トキの成長と生活圏” を “中心に描くバランス” にこそ、今作ならではの意図があるのだろうと思う。

視点の重心をどこに置くか… その選択が、この物語を “誰かの伝記” の延長にせず、《トキ自身の生を立てるための重要な設計》になっているのだ。

そして今後、ヘブンとの距離が縮まるにつれ、自然とヘブンの存在感も変化していくはずだ。

だが、それは “前に出す” のではなく、“物語の流れの中で浮かび上がる” という形で現れるのではないだろうか?

‘未来が決まっている歴史もの’ではあっても、人物の関係性は、ドラマの中で育ち、変わり、重なっていく…

その変化を見守れるのが、この作品の魅力のひとつだと思うし、思いたい。

次週以降、視点の軸を保ったまま、どのように二人の関係が深まっていくのか?

トキが中心にあり続けるからこそ見えてくる世界に、引き続き期待したい。


『マッサン』『ゲゲゲの女房」『あんぱん』と比較してみる

全体の「1/4」が終わったので、類似の朝ドラと比較して『ばけばけ』の独自性と今後の展開の予想をやってみる。

夫が偉人(という表現に違和感を覚えますが、今回は「偉人」にします)・有名人で、夫婦を描く朝ドラといえば『マッサン』『ゲゲゲの女房」『あんぱん』が有名だ。
但し、『マッサン』だけは「夫婦がダブル主人公」なので少々設定は異なるが。

『マッサン』は竹鶴政孝(ニッカウヰスキー創業者)と彼の妻・エリーがモデル。
妻エリーは夫を支えつつも、自身の異文化適応や葛藤も描かれており、「偉人の妻」としてだけでなく、異国出身者として日本で暮らす苦労や成長がテーマになっていた。

『ばけばけ』との類似点は、偉人の夫(小泉八雲)を支える妻という構造と、二人の関係性を通じて文化や価値観のギャップが描かれる可能性も類似していくと思う。
相違点は、『マッサン』は妻側が異文化出身(エリーはスコットランド系)で、『ばけばけ』ではトキ(セツ)は日本出身。
したがって、異文化ギャップの軸が「外国人夫 × 日本人妻」ではなく、「文化理解・言語摩擦・思想の通じ方」の微妙な部分に集中する可能性が高いと思う。

『ゲゲゲの女房』は、水木しげる(漫画家・著名人)とその妻・武良布枝がモデル。
史実ベースで、布枝の視点から水木しげるの成功や苦労、家庭との折り合いが描かれており、サブカルチャー(漫画家としてのアイデンティティ)も重要なテーマ。

『ばけばけ』との類似点は、伝記性を持ちながらも、妻視点を主役に据えていることと、偉人の業績を単に栄光譚にするのではなく、彼を支える日常や関係性に重きを置いていること。
相違点は、『ゲゲゲの女房』では漫画という “ゼロからの創作活動” が中心なのに対して、『ばけばけ』では怪談・文化・言語が関わってくるため、関係性を描くテーマが  “創作” というより “文化的共鳴・語り/記憶” に寄る(であろう)点だ。

『あんぱん』は、アンパンマンの作者・やなせたかしと、その妻・小松暢をモデルにした作品。
ヒロイン(暢)は非常に行動力が強く、「ハチキンおのぶ」と呼ばれ、高知新聞社で働いたり、夫を支えながら波乱に富む人生を歩むみ、夫の才能を早くから信じ、『アンパンマン』という遅咲きのヒーローを支える原動力として描かれた。

『ばけばけ』との類似点は、妻を主人公に据えた夫婦の物語であることと、偉人(夫)を陰で支え、その人生を二人三脚で歩む描写する点と、『あんぱん』は戦前・戦中・戦後、『ばけばけ』は幕末の明治という激動の時代を舞台にしているという点でも似ている。

相違点は、『あんぱん」では妻が非常にアクティブで社会的な働きも大きいが、『ばけばけ』のトキ(セツ)はどういう役割(語り手・支える存在・記憶の担い手)になるかによって、支え方・関わり方の質が変わってくるので今後に期待… である。


妻・トキの視点で“記憶を紡ぐ存在”になっていくのを期待

最近の朝ドラには「著名人の妻をヒロインに据える作品」が増えており、『あんぱん』『ばけばけ』などもその流れにある。

また、『マッサン』では異文化適応、『ゲゲゲの女房』では創作活動の共鳴、『あんぱん』では社会的な行動力+パートナーとしての支え… のように、各作品で “妻の描かれ方” が異なる点が興味深い。

『ばけばけ』では、おそらく「物語を導く案内人」「記憶を紡ぐ存在」「文化の架け橋」としての妻像が強調される可能性があると思う。

改めて振り返れば。

『マッサン』『ゲゲゲの女房』は “偉人性” を明確に描く伝記要素が強く。

『あんぱん』『ばけばけ』は、伝記的事実をベースにしつつも、妻視点によって “日常性” “関係性” “文化摩擦”  を深掘りする(と思います)。

特に『ばけばけ』の場合、トキ視点+ヘルン言葉(言語のズレ)という要素が加わることで、単なる偉人伝記を超えて「文化翻訳の物語」「語り継ぐ意味の物語」になる可能性が高いし期待している。

次週から本格始動する「起承転結」の「承」で、今作が “ただの偉人伝記” ではなく、妻・トキの視点で “記憶を紡ぐ存在” になっていくのを見守りたい。


あとがき

今週は「笑いあり、涙あり」の怒涛の一週間で、満足度が高かったです。

個人的には下記のくだりが大好きなので残してほしかったですけれど。


ヘブン「ダキ… タクナイ」
錦織「え~ つまり… 抱きたくないそうだ」
ヘブン「ダキタクナイ」
トキ「えっ いや…
 それは それで失礼だけん!」
フミ「抱きたいでしょ?」
司之介「そげじゃろうが!」
勘右衛門「ペリー 覚悟~!」

次週からも楽しみです。

昨日、小泉八雲がセツさんを女中として迎える際の珍騒動や、夫婦の暮らしについて少し書きました。

土日の読み物として楽しんでいただければ幸いです。

朝ドラ「ばけばけ」小泉八雲とセツ――妾か女中か?松江に咲いた異国の知性と家庭の軌跡|ディレクターの目線blog 新窓で開きます

厳選『ばけばけ』で描かれない秘話の解説リンク集
・八雲×セツ「耳で読む異文化」 → こちら 新窓で開きます
・八雲×セツの松江婚“日本語で恋” → こちら 新窓で開きます
・八雲漂着“英→米→松江の道程” → こちら 新窓で開きます
・三之丞(板垣李光人)モデル“静かなる光” → こちら 新窓で開きます
・八雲×セツ 松江借家の“ギクシャク” → こちら 新窓で開きます
・雨清水タエ(北川景子)モデル“栄華→没落” → こちら 新窓で開きます
・錦織(吉沢亮)モデル“八雲+セツとの友情” → こちら 新窓で開きます
“本当は中年女中”→若いセツ、乱入 → こちら 新窓で開きます
 ※他のリンクは下記↓の折り畳みの中!

文中の方言風の創作セリフは、下記のサイトを利用しています。
恋する方言変換 | BEPPERちゃんねる 新窓で開きます


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朝ドラ「ばけばけ」小泉八雲とセツ――妾か女中か?松江に咲いた異国の知性と家庭の軌跡
Image created with DALL・E

【忠告】
朝ドラ『ばけばけ』の先の展開のネタバレは基本的に書いてありませんが。
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)と、妻・セツ夫妻の[史実]について触れます。
あとから「読むんじゃなかった…」がないよう、読む際は自己責任でお願いします。
 ※以下、敬称は部分的に使い分けをします。



セツがどんな経緯でハーンと知り合い、女中となった事情…

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―――ここまで、ごあいさつ―――

俳優・高石あかりさん主演でヒロイン・松野トキを、トミー・バストウさんがレフカダ・ヘブンを演じ、文豪ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)と、妻セツをモデルにしたNHK連続テレビ小説(朝ドラ)『ばけばけ』(NHK総合・月~土、午前8時~ほか)。

第7週『オトキサン、ジョチュウ、OK?』では、ヘブン(トミー・バストウ)の女中が決まらない状況が描かれた。

電気・ガス・水道もない時代の家事は相当なハードワークゆえに、地位や経済力があれば女中を雇うのは当然である。

錦織友一(吉沢亮)は、初め遊女のなみ(さとうほなみ/ほな・いこかex.ゲスの極み乙女) を女中に推すが「百姓の娘だから」とヘブンに断られる。

なみの次に白羽の矢を立てたのが、元士族の娘で‘ラストサムライの孫’である松野トキ(髙石あかり)

劇中では、いろいろあって無事に女中として雇われるところまで進んだ(女中として認められたわけではない)。

そこで今回は、小泉セツがどのような経緯でラフカディオ・ハーンと知り合い、女中となった事情の[史実]を記してみようと思う。

きっと、「本編」では採用されなかったエピソードを知ることになるので、より今作を深読みできると思う。


第一章 異国からの旅――八雲、松江へ

アイルランド生まれ、ギリシャ系の血を引くラフカディオ・ハーンは、少年期から文学と自然に親しみ、多感な青春を過ごした。

日本への関心は早くから芽生え、アメリカでの新聞記者や教育者としての経験を経て、明治23年(1890)に日本に渡る決意を固めた。

横浜に上陸した八雲は、初めての日本の街並み、言葉、文化に戸惑いつつも、知的好奇心に導かれ各地を訪れた。

大阪、京都、松江と旅を重ね、松江では教育と文化の研究、民話の収集に取り組む機会を得る。


「日本の奥深さを知るには、現地に身を置くしかない」

 ※注:このセリフはHearnの書簡や資料に基づき、生活の雰囲気や心情を読み物風に整理した表現であり、直接の発言ではありません

こうして八雲は、松江の風景と人々との出会いを通じて、生涯の創作活動の舞台を定めたのである。


第二章 隠居屋の暮らし――八雲とセツの出会い

松江に到着した八雲は、当初、冨田旅館に宿泊していたが、のちに宍道湖畔の眺望のよい織原家の隠居屋に移り住んだ。

冨田旅館の女中・お信が毎日三度の食事を運び、風呂を沸かすなど世話をしていたが、八雲は仕事が忙しくなり、若い娘をひとり傍に置く必要を感じ、理髪屋の娘を住み込みで雇った


「この女中はどの旅館の雇いでもないので、この女ならうまくやっていけるだろうと思っています」

 ※注:このセリフはHearnの書簡や資料に基づき、生活の雰囲気や心情を読み物風に整理した表現であり、直接の発言ではありません

八雲が求めていたのは “単なる家事を手伝う使用人” であり、決して “妾” ではなかった。

冨田旅館側はこれを “妾” として解釈したが、八雲は、手伝いに来た女中が思うように家事をこなせず、少し困っていた。

セツとの出会いは、西田千太郎(吉沢亮さん演ずる「錦織友一」のモデル)の仲介で、冨田旅館の女中紹介を通じて実現したのであった。


第三章 誤解と信頼――八雲の怒りとセツの存在

冨田旅館の記録にはセツに対する辛辣な評価が残されているが、史実とは大きく異なる


「士族ナイ、私ダマシマス」

八雲は体つきではなく、教養や対応力を重視していたのである。
 ※ここ↑が第8週『クビノ、カワ、イチマイ。』の肝になると思います

彼にとって大切だったのは、〈心落ち着く家庭の環境〉であり、雑務に追われる女中ではなく、〈支えとなる人物〉だったのだ。

こうした誤解を越え、セツとの関係は信頼に基づくものとなったのだ。


第四章 静かな家、深まる絆――松江の日々と八雲の創作

結婚後、八雲とセツは宍道湖のほとりの小さな家で静かな生活を送った。

窓から差し込む光、湖面の風景、季節ごとに変わる庭の樹々――そのすべてが日常の彩りとなった。

セツは家事を丁寧にこなし、八雲の創作活動を支えた。

こうした日常の営みが、八雲にとって日本文化の理解を深める契機となり、創作の源泉となったのだ。


「What I love in Japan is the Japanese,―the poor simple humanity of the country. It is divine. … The Japanese love of natural beauty is not artificial, as it is to a large degree with us, but a part of the race-soul; and tens of thousands of people travel every year hundreds of miles merely to enjoy the sight and sound of a little waterfall.」

 (私が日本で愛しているのは、日本人、つまりこの国の貧しい素朴な人間性です。それは神聖です。…日本人の自然美への愛は、私たちのように人為的なものではなく、民族の魂の一部です。毎年何万人もの人々が、小さな滝の光景と音を楽しむためだけに、何百マイルも旅をします。)

出展:The Life and Letters of Lafcadio Hearn, Volume II, by Elizabeth Bisland: a Project Gutenberg eBook. 新窓で開きます

すなわち、八雲は「ここに暮らすことで、初めて日本の心の一端が分かるような気がする」と感じたのである。


第五章 夫と妻、共に歩む日々――松江で花開く知の芽

松江での生活は、八雲にとって地域との交流と文化的挑戦の場であった。

学校での講義、民話の聞き取り、町の行事への参加――八雲の知性は、静かに町に根を下ろしていった。

一方のセツは家庭を守ることで彼を支え、生活の細部から創作の余地を生んだ。

町の人々もやがて八雲を受け入れ、尊敬の念を抱くようになった。


「八雲先生、今日はお茶をお持ちしました」
「ありがとう、セツ。君がいてくれると、気持ちが落ち着く」

 ※注:このセリフは、八雲とセツの実際の発言ではなく、当時の関係や心情を読み物風に表現したものです。Hearn の書簡や資料に基づき、家庭での親密さや心の落ち着きを示す解釈として再構成しました

こうした日常のやり取りを通じて、二人の間には信頼と連帯感が少しずつ育まれていった… と思われる。


第六章 松江に咲いた軌跡――八雲とセツの歳月の意味

松江での生活は、日常、創作、地域との交流が三位一体となった特別な時間であった。

八雲にとって単なる観察の場ではなく、日々の暮らしの中で日本の心に触れる機会となったのだ。

また、セツの存在は、八雲に心の安らぎと創作の基盤を提供し、八雲は町の人々との交流を通じて文章に深みを増した。


「ここで過ごす日々が、私の人生で最も穏やかな時間であった」

 ※注:このセリフはHearnの書簡や資料に基づき、生活の雰囲気や心情を読み物風に整理した表現であり、直接の発言ではありません

二人の歩みは、派手さはなくとも、文学と文化、愛と信頼の結晶として確かに刻まれたのであった。


総括

八雲とセツの松江時代は、異国の知性と地方社会、文化と日常生活が交差する希少な物語である。

困難や誤解を乗り越え、互いの信頼を糧に日々を積み重ねたことで、八雲の創作は深まり、セツとの絆は揺るぎないものとなった

夫婦の協力、文化への敬意、日常の尊さ――それら全てが、この松江での暮らしに確かな意味を与えたのだ。

静かに、しかし確実に花開いた知の芽は、文学と歴史に長く記憶されるであろうと思う。


あとがき(その1)

八雲とセツさんの松江時代は、異国の知性が地方社会や日常生活に触れ、少しずつ理解を深めていく物語です。

八雲は、決して愛人や妾を求めたのではなく、生活を手伝い信頼できる女中を必要としていました。

そのため、旅館から送り込まれた女性たちに苛立つこともありましたが、それは生活の秩序を守り、自らの時間と創作の基盤を確保するための自然な反応だったわけです。

そのような中でセツが迎えられたことは、偶然ではなく、八雲が求めていた条件に合致する結果だと思います。


あとがき(その2)

互いに協力し、日々の営みを共にすることで、信頼と絆が育まれ、八雲の創作活動も深まっていったふたりの暮らしの日々…

文化や身分にとらわれず、日常の中で大切なことを見極める八雲の姿は、生活の知恵と人間関係の尊さを教えてくれますね。

こうして八雲とセツさんの暮らしは、静かにではありますが確実に知の芽を育て、文学と歴史に長く記憶されると思います。

松江での日々は、八雲にとって創作の糧であり、セツにとっても信頼と安心の源となった、特別な時間であった… のです。

ドラマで描かれるフィクションの奥に、こうした史実を知ることで、物語がより深く、温かく感じられると思います。

読者の皆様の “ドラマを楽しむ” ためのお役に立てれば幸いです。


参考・出展

『小泉セツとハーンの物語: ー小泉八雲「怪談」誕生のひみつー』三成清香(著)少年写真新聞社 新窓で開きます
『小泉八雲 漂泊の作家ラフカディオ・ハーンの生涯』工藤美代子(著)毎日新聞出版 新窓で開きます
『ヘルンとセツ』田淵久美子(著)NHK出版 新窓で開きます
『セツと八雲』小泉凡(著)朝日新聞出版 新窓で開きます
『小泉八雲とその妻セツ 古き良き「日本の面影」を世界に届けた夫婦の物語』青山誠(著)KADOKAWA 新窓で開きます
『面白すぎて誰かに話したくなる 小泉八雲とセツ』伊藤賀一(著)リベラル社 新窓で開きます
『八雲の妻:小泉セツの生涯』長谷川洋二(著)今井書店 新窓で開きます
『小泉八雲と妖怪』小泉凡著(著)玉川大学出版部 新窓で開きます
『怪談・骨董』小泉八雲(著)・平井呈一(訳) 恒文社 新窓で開きます
『日本瞥見記(上・下)』小泉八雲(著)・平井呈一(訳) 恒文社 新窓で開きます
『東の国から・心)』小泉八雲(著)・平井呈一(訳) 恒文社 新窓で開きます
■詳述年表ラフカディオ・ハーン伝」 板東浩司(著)英潮社
■「小泉八雲: 思い出の記・父八雲を憶う」 小泉節子,小泉一雄(著)恒文社
■https://archive.org/details/kottojapanese00hearrich KOTTO
■https://archive.org/details/in.ernet.dli.2015.79571/page/n13/mode/2up KWAIDAN
■https://archive.org/details/in.ernet.dli.2015.45846/page/n11/mode/2up Out Of The East
■https://archive.org/details/glimpsesofunfami0lhear Glimpses of unfamiliar Japan vol.1
■https://archive.org/details/glimpsesofunfami02hear Glimpses of unfamiliar Japan vol.2



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第35回第7週『オトキサン、ジョチュウ、OK?』の感想。


 毎日毎日の感想なので、私の気分も山あり谷ありです。ご理解を。
 また、称賛、絶賛の感想だけをご希望の方は読まないほうが良いです。


家族にヘブン(トミー・バストウ)の女中であることが知られてしまったトキ(髙石あかり)。さらに司之介(岡部たかし)、フミ(池脇千鶴)、勘右衛門(小日向文世)に、物乞いとなったタエ(北川景子)の存在も知られてしまった。トキがタエのことを黙っていたことについて家族が問おうとした矢先、三之丞(板垣李光人)が松野家を訪れる。トキが家族に隠していた秘密がすべて明るみになる。
------上記のあらすじは、公式サイト等より引用------


原作:なし
脚本:ふじきみつ彦(過去作/バイプレイヤーズ,きょうの猫村さん,一橋桐子の犯罪日記)
演出:村橋直樹(過去作/まれ,透明なゆりかご,サギデカ) 第1,2,5,7
   泉並敬眞(過去作/スカーレット,カムカムエブリバディ,ブギウギ) 第3,6
   松岡一史(過去作/まんぷく,心の傷を癒すということ,カムカムエブリバディ) 第4
制作統括:橋爪國臣(過去作/青天を衝け,あなたのブツが、ここに,ブギウギ)
音楽:牛尾憲輔(過去作/チェンソーマン,僕の心のヤバイやつ,ダンダダン)
主題歌:ハンバート ハンバート「笑ったり転んだり」
土曜日版ナレーション:北郷美穂子(NHK大阪アナウンサー)
副音声解説:山崎健太郎(過去作/舞いあがれ!,らんまん,ブギウギ,虎に翼,おむすび)
タイトル写真:川島小鳥(過去作/未来ちゃん,SHISHAMOアートワーク)
タイトルロゴ:西沢和樹(instagram.com/nishizawa_k/)
プロデューサー:田島彰洋,鈴木航|美術:山内浩幹、淀裕矢、向理沙、有本弘|美術進行:澤幸樹、嶋原広起|技術:増田徹、備中正幸|音響効果:松本有加、巽浩悦、吉田亜矢|撮影:岩崎亮、関照男|照明:根来伴承、大西弘憲|音声:吉竹淳樹、稲垣雄二、大成友二|映像技術:前田惇徳、原幸介、山下健、若嶋なな|カラーグレーディング:原幸介、前田惇徳、山下健、日野維乃、若嶋|VFX:西垣友貴、神戸大樹、山田茂人、北島規|CG:大西智子、空閑卓海、古市百人、佐藤望、田邊亮哉|美術進行:澤幸樹、嶋原広起、大塚良子|装置:佐藤千織、坂口大吾、山中宏華|装飾:津村政幸、横田浩之、長洲史雅|特殊効果:奥村陵、宮崎真有|衣装:横山智和、中村みのり、鍛元美佐子、横山智和|メイク:堀洋子、正田早百合、秋山直美、櫻井安里紗|持道具:楠正由貴、森上陽子|かつら:松本誠也、丹波峯子|特殊メイク:江川悦子、権田日和|特殊メイク協力:荒井律子、大谷美咲、山埼佳子|助監督:小林直毅、小島東洋、田中陽児、早川俊介、岡本拓大|制作担当:木村晴治、長岡しのぶ、本田良太、森岡あゆみ、片山哲治|取材:川野秀昭、鈴木航|編集:藤澤加奈子|記録木本裕美|時代・風俗考証:刑部芳則|松江風俗考証:藤岡大拙|出雲ことば指導:多々納斉|所作指導:藤間豊宏|料理指導:広里貴子|英語指導:塩屋孔章|英字指導:前田祐加|眼科指導:大路正人|怪談ばなし指導:玉田玉秀斎|茶道指導:有澤一男|三味線指導(タエ):菊央雄司|三味線指導(遊郭):長江浩子|アクション指導:中村健人|日本画指導:諫山恵実|造園:堤正和
※敬称略




二つの隠し事が浮かび上がらせた「翻弄されるトキ」

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―――ここまで、ごあいさつ―――

なかなか巧みな構成だ。


フミ「見たの 私たち」
司之介「おタエ様じゃ」
フミ「なして言わんかったかね?」
トキ「いや 言おうとは思ったよ 何度も。
 けど…」

今週には “二つの隠し事” が仕込まれていた。

一つは、トキ(髙石あかり)の隠し事であるヘブン(トミー・バストウ)の女中になって、20円の高額の給金をもらっていること。

もう一つは、であることが知られてしまったトキ。

物乞い姿のタエ(北川景子)が司之介が知ってしまったら、牛乳配達を装って尾行するのではないか? なんて心配のくだりなんて、まさに「二つの隠し事」をドラマとして対比しているのだ。

さらに、「トキ自身の隠し事」はコミカルな描写を含めてハラハラドキドキに真実にたどり着く過程で見せたが。

「トキが雨清水家を隠す」はコミカルはやらずにシリアス一辺倒で押すのも、対比させている証拠だ。

明らかに、巧みに “二つの隠し事” を対比させることで、次々と目の前に現れる現実に《翻弄されるトキ》の描写になっている。

そう、これ、やり方(対比のさせ方)次第では、前者の隠し事は “ヘブンがメイン” になり、後者の隠し事は “雨清水家がメイン” になりかねなかったのだ。

しかし、「隠し事を見つける松野一家」を共通項にすることで、ちゃんと《翻弄されるトキ》が中心に置かれた物語になっているのだ。

約2分9秒のアバンタイトルであるが、今週のサブタイトルが『オトキサン、ジョチュウ、OK?』で “ヘブン視点” だけに、トキを中心に据えていることを強調したのは驚きと同時に「なるほど」である。


無音と劇伴で描く「心が止まるトキ」の瞬間

今週の演出担当で今作のチーフ監督・村橋直樹氏は「劇伴に頼りすぎ」と「うまく無音を利用する」をやってきた。

今回も、たとえばアバンでは冒頭は無音だが「タエの回想」後はずっと劇伴付きでシリアスムードを創出した。

メインタイトル映像明けの松野家に三之丞(板垣李光人)が金を返しに訪ねてきた際は、トキが真実を話すまでが無音で、お札が擦れる音や人物物の動作音を強調し、あとは静寂をつくってフミ(池脇千鶴)の小声での「おトキ…」を際立たせた。

そしてよく見ると分かるが、この場面での髙石あかりがほぼ呼吸をしていないのだ。

正確に書くなら、肩すら動かないくらいに息をしてないように見えるお芝居をしているのだ。

要するに、《無のトキ》を映像で提示するために呼吸を殺し、死んだ目のような佇まいで家族らの前で正座しているのだ。

このことで、“二つの隠し事” がバレてしまったトキの心情が伝わるのだ。

そして、幾度も瞬きをし、胸で大きく息を吸い、一大決心をした「母の言うとおり…」から劇伴が付く。

《無 → 有》《静 → 動》の転換点を劇伴で示したのだ。

本来、劇伴はこのように映像を補完するために必要最小限で使うべきなのだ。


“無音と音楽”が物語を締める…メロドラマ化を避けた演出

ちなみに、「メロドラマ」は、“歌” を意味するギリシャ語「melos(メロス)」と “劇” "を意味するギリシャ語「dorama(ドラマ)」が合体したものとの説が一般的ではあるが。

私が映像学校の学生時代に教わったのは、「メロドラマ」は「メロディ+ドラマ」の造語で「音楽劇的ドラマ」のようなものを指し。

「些細な物語を音楽で仰々しく盛り上げるドラマ」とあまりよくない意味に思っている。

よって、必要性を感じない場面で音楽が流れると「これ、メロドラマじゃん!?」となるのだ。

とにもかくにも、この場面の直後の「井戸端のシーン」も含めて、今回の随所に存在した「無音と劇伴」の使い方はうまいと思う。


“家族のため”に翻弄される―詰め込み過ぎた一週への疑問

褒め続けてきたので、冷静になってみよう。

確かに、今回の物語は、ある意味で次のトキのセリフに集約される。


フミ「みんな 家族のためだけん!」

すなわち、トキにとっての “二つの隠し事” は “家族のためだった” と。

であるなら、極論を言えば、ヘブンが住み込み女中にどんな条件の女性を求めたのかなんて、盛り込む必要はなかったのだ。

いいや、正しくは、「今週に盛り込むべきではなかった」である。

それこそ、トキが不安いっぱいでヘブンの家で必死に家事をこなし、夜が来る度に恐怖に震え。

それを察知した司之介がトキを尾行し、フミや勘右衛門(小日向文世)が「ヘブンの家に出入りするトキ」と「物乞いをしているタエ」を目撃し。

今回につなげるだけでよかったのでは?

そう、「ダキタクナイ!」のくだりは次週に繰り越せばよかっただけだと思う。

そして、次々と目の前に現れる現実に《翻弄されるトキ》を悩ませた最大の原因が “家族のためだった” と帰着させるだけでよかったのだ。

つまり、今週の内容を2週にわたって描いてもらって「じっくりと見たかった」というわけだ。


“自分を捨てて守る”――姉トキが託した真のエール

さて、トキと三之丞の本気の対峙の場面で、筆が止まってしまった。

というのは、どう書いたら良いのか方向性を見失いかけたからだ。

その理由は、次のトキの三之丞への言葉の意味が深すぎるからである。


トキ「私を見て。
 自分を捨てたの。
 自分を捨てて 家族のために
 ラシャメンになろうとしたの。
 おば様をお救いしたいのなら
 自分を捨てて これ もらって!
 でも それでも
 自分で なんとかしたいなら
 必死で働いて いつか このお金返してよ!
 言っとくけど
 それまで あんたに毎月10円渡すけん。
 ええね?
 ええね?
 もらってくれますよね?」

ここで私が傾聴したのは、トキが三之丞を「あんた」と呼ぶことだ。

私の思い込みかもしれないが、「もらってくれますよね?」のあとには、いろいろと世話になった “雨清水家の跡継ぎの三男” としての「三之丞様」が隠れていると思う。

と同様に、「あんた」には “トキの2歳下の実弟” であることも隠されていると思うのだ。

すなわち、二度の「ええね?」までは、ようやく経済的な援助ができる立場になった “姉としてのトキ” が “困窮している母と弟” に送る〈エール=応援・支援〉である… と。

そんなトキの思いがフミにも深く強く刻まれたから、フミもこうつぶやいたと思う。


フミ「三之丞坊ちゃんでも
 もらわんは 許さんけん」


覚悟を試す一言…“坊ちゃん”に込められたフミの愛と皮肉

トキがどれほどの覚悟で手にした「20円」であるのか察するフミだからこそ、育ての親であるからこそ…

娘・トキの実弟・三之丞坊に「あんたも覚悟を決めてほしい、腹を据えろ!」の意を込めて「三之丞坊様」でなく…

あえて “同じおトキの家族の一員” として、ある意味で皮肉と愛情を込め「三之丞坊ちゃん」と言ったのでは?


フミ「『頂戴いたします』でしょ!」

娘のトキがここまで成長したのを喜びつつ、三之丞に対しても “母” をやるフミをはじめ。

「ありがとう」が言えた三之丞、木刀の稽古と牛乳配達終了で笑わせる勘右衛門と司之介、そして、‘帯刀女中’こと “ブシムスメ” らしさが際立ったトキ、そして微笑むヘブン… まで。

シリアスな展開から一気にコミカルに転じる終盤も “今作らしさ” があふれていた。

これくらいの仕上がりであれば、今後への不安もかなり払拭できると信じたい。


あとがき(その1)

終わったことを掘り返すつもりはないですが、できることならば、「描かれなかった4年間」の直後に “雨清水家を心配するトキや松野家” を印象的に盛り込んでほしかったですね。

もちろん、好意的に脳内補完はできるんですが、やはり “ドラマ”  なのですから《映像で見せて(show)魅せる(captivate)べき!》だった… と思います。

それでも、現在進行形の連ドラとしては悪くないです。

いや、ここ最近の朝ドラとしてもよくできていると思います。

ああ、久しぶりに4時間超かかっちゃった(笑) ごはんベタら仕事しなくちゃ…(汗)


あとがき(その2)

ラフカディオ・ハーン(のちの小泉八雲)が松江で英語教師を務めた際、月給は約200円と記録されています。

これは現代換算で 400万~800万円 に匹敵する高給であり、彼が当時の日本社会でいかに特別な存在だったかが分かります。

で、ハーンが日本で暮らした明治23年(1890)以降のこの時代の「1円」は、現代の「約2万~4万円」と推測できるため、「当時の20円=現在の40万~80万円」と換算できます。

当時、給金がよいとされた小学校教員の初任給が「当時約5円=現在10万~20万円」と考えて、現在の教員の初任給が「20万~30万円」としても、トキの「当時の20円」は破格の仕事だったのですね。

と同時に、ハーンが “女中に求める素養が高い” から高給取りになれたのですが、ここは第8週以降で描かれると思います。

というわけで、急きょ、小泉八雲がセツを女中に迎えのちに結婚するまでを、「妾か女中か?」「八雲がセツに要求したものは?」の視点で補足記事を書きました。
あとでアップロードしますので、お楽しみに。

↓↓↓アップロードしました↓↓↓
朝ドラ「ばけばけ」小泉八雲とセツ――妾か女中か?松江に咲いた異国の知性と家庭の軌跡 新窓で開きます


厳選『ばけばけ』で描かれない秘話の解説リンク集
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第4話『漆黒の記憶』の感想。



日本最年少の女性死刑囚・佐藤礼奈(大原櫻子)は、パパ活相手とその家族を殺害した罪で収監されていたが、弁護士・清原美香(高岡早紀)に新たな殺人を告白する。真壁有希子(天海祐希)ら「キントリ」は取調べに臨むも、清原は人権を盾に立会いを要求し対立。礼奈は黒いフリルワンピース姿で無邪気な笑顔を見せつつ、供述は曖昧。やがて「アキヤマ」という歯科医の名を挙げ、遺体の一部が発見されるが…。
---上記のあらすじは、当ブログのオリジナル---


原作:なし
シリーズ原案:井上由美子(過去作/緊急取調室シリーズ)
脚本:井上由美子(過去作/緊急取調室1~4,ハラスメントゲーム,BG~身辺警護人~)
演出:常廣丈太(過去作/緊急取調室1~4,BG~身辺警護人~) 第1,2
   本橋圭太(過去作/緊急取調室1~3,DOCTORSシリーズ) 第3,4
音楽:林ゆうき(過去作/緊急取調室,DOCTORS~最強の名医,あさが来た)
主題歌:緑黄色社会「My Answer」 ※敬称略




雑感…

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これを言っては元も子もないが。

高岡早紀さんが画面に現れた瞬間に “ほぼ出オチ” である。

したがって、展開についても “ほぼ想定内” である。

とはいえ、日本最年少の女性死刑囚・佐藤礼奈 役の大原櫻子さんも、ベテラン俳優の中で好演していたし。

二転三転する展開も、ほぼ想定内だとしても悪くないと思う。

しかし、よく分からない点がある。

今回のエピソードの最大の面白さは、死刑囚と、自らの犯罪を礼奈に託して隠ぺいしようとした弁護士・清原美香(高岡早紀)が企てた、いわゆる “Win-Winの関係” が成立するのか、キントリにバレてしまうのか? のはずだ。

しかし肝心の、礼奈が清原の申し出を承諾した理由がよく分からないのだ。

まあ、それ以前に、黙っていればいいものをなぜ清原が自らほじくり返すのか???


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連続テレビ小説「ばけばけ」

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ヘブン「私が雇ったのは‘maid’で‘concubine’ではない」

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今回の最大の見どころであり最もダメなところが見事に凝縮されていたのが、次の錦織(吉沢亮)のセリフではないだろうか?


錦織「彼女はただの女中? おウメさんのような
 (She is just a maid? Like Ume-san?)」

このセリフの直前にヘブン(トミー・バストウ)が錦織に次のように言っていた。


ヘブン「ラシャメン? 妾? 誰が?
 (Rashamen? Concubine? Who?)」

「Concubine」は、主に正妻以外の女性、特に有力な男性の愛人や内縁の妻を指す言葉であり。

歴史的には「側室」「を意味し、古代では性的目的の女奴隷を指すこともある差別的な言葉である。

解説するまでもないが。

要するに、ヘブンは「私が雇ったのは‘maid:女中’であって‘concubine:側室、愛人 / 情婦、隠し’ではない」と憤ったわけだが。


異国人と日本女性の力関係と性的従属の現実

そもそも明治初期の日本では、女中は雇い主の家に住み込み、私生活と労働の境界が曖昧な存在だった。

主家の「内側」に日常的に出入りするため、雇い主と私的な関係を持つことも珍しくなかった。

また明治期に来日した欧米人の多くは、教師・顧問・宣教師・外交官など、経済的にも社会的にも優位な立場だった。

異文化の中で孤立し、妻帯せず滞在していた男性も多く、家事を担う女性(通訳兼任、あるいは内縁関係を含む)を「メイド」名目で雇う例が多数あったのは事実だ。

例えば、明治維新の動乱期に活躍した通訳のアーネスト・サトウや英国の日本語学者であるバジル・ホール・チェンバレンらも、記録や書簡の中で日本女性との近しい関係をほのめかしている。

横浜・長崎などの外国人居留地では、娼婦や内縁の「妾」的存在として日本人女性を抱える外国人が多かったとの記録も多く残る。

また、当時の日本と欧米社会では倫理観に相違もある。

当時の欧米社会でも「使用人との性的な関係」は表向き不品行とされつつ、実際には珍しくなかったのだ。

階層社会の中では「雇い主と女中の関係」が黙認されることが多く、明治日本においてはそれが植民地主義的な文脈(「東洋女性へのエキゾチックな視線」)を帯びて再現されたといえる。

さらに、「外国人に日本人女性が好まれる」の意識は日本人家庭内にも根付いており。

まして「異国人と日本女性」という力関係が生じやすい場では、性的従属に発展する例が少なくなかったし、それが現実であると考えられていたのだ。


誤解と信頼のあいだ…『ばけばけ』が描く“紳士の距離感”

したがって、「明治期の外国人が日本のメイド(女中)に手を出すことは、十分にあり得たし、むしろ頻繁だった」というのが、当時の社会状況と記録に照らして妥当な理解だ。

であるから、司之介(岡部たかし)、フミ(池脇千鶴)、勘右衛門(小日向文世)が疑心暗鬼を生じてあたふたするのは当然であり。

と同時に、錦織がトキ(髙石あかり)をヘブンの女中として雇う際の多額の給金含めて誤解したのも当然であり。

錦織、トキ、トキの家族が思う以上に “ヘブンはgentleman(紳士)” だったということだ。

これくらいに言葉で説明するとややこしいことを、今作は数分間の “シリアスとコミカルが融合” した映像に仕立てのだから、なかなかのものである。


“抱きたくない”の真意――笑いの裏にある誠実さ

特に、騒動が収まりそうなくだりの “次のやり取り” は緩急の付け方含めて秀逸だ。


ヘブン「ダキ… タクナイ」
錦織「え~ つまり… 抱きたくないそうだ」
ヘブン「ダキタクナイ」
トキ「えっ いや…
 それは それで失礼だけん!」
フミ「抱きたいでしょ?」
司之介「そげじゃろうが!
勘右衛門「ペリー 覚悟~!」
ヘブン「サムライ!」

劇伴多めの今週の演出には具現を呈してきたが、このくだりでは選曲も抜群だ。

脚本として「真実が分かっただけ」なのは「何も起こらない物語」であるから当然として。

演出も、あえて仰々しい大騒動に盛り上げず、「真実が分かっただけ」に着地させたのはお見事だ。


“夜”ばかりが際立つ構図――描かれなかった女中のリアル

ただ、最もダメなところも見えてきた。

それは《結局、トキがやるべき “女中の仕事” が見えていない》であり。

《トキとウメの “女中の仕事” がよく分からない》である。

ウメ(野内まる)は、花田旅館から毎朝ヘブンに朝餉(あさげ)を持参し、日常的な買い物も行っていたように描かれていた。

今作の描写だけを信じれば、トキがウメの代わりにやるのは「買い物代行」だけで。

あとは、今作が強調し続けた「夜の生活のお手伝い」をやるかやらぬか? だけだったことになる。

やはりここは、今回をやる前に “トキの昼間の女中としての仕事” を丁寧に描くべきだったのでは?

昼間の仕事を丁寧に描いてこそ「夜は?」が際立つわけで。

今作の描写では、「昼間はともかく、夜に注目して!」にしか見えないのだ。


“初めての女中仕事”――描かれなかった緊張と不安

それこそ、トキにとって住み込みか? ラシャメンか? 以前に “女中仕事” が “お初” で、“外国人の世話” も “お初” だろうから。

普通に “緊張しつつ、家事をやる” を描くだけでよかったのでは?

それこそ、フトンと畳むとか、洗濯物を干すタイミングで “夜を心配する” だけで。

さすがに「女中の仕事の範囲」が今週の重要な見どころだった割に、ち密さに欠けたと思う。

それこそ、フミに次のセリフを言わせると分かっているなら、尚のことである。


フミ「いや… 怖かっただろうなと思って。
 いくら20円もらえても 妾のつもりで
 あそこにいたと思ったら…  本当 かわいそうな思いをさせたわ」


あとがき

個人的には、上記のフミのセリフの直後で、「誤解を解けたトキとヘブン」を見たかったです。

明日やるのかな?

それに、いくら「雨清水家を盛り込みたい、描きたい」としても、今回に盛り込む必要はなかったと思います。

「どうしても」というなら、前回までの「雨清水家のくだり」を全部削除して、トキとヘブンの誤解が解けた時点、要するに上記のフミのセリフの直後のシーンを “初” にすればよかったと思いますね。

上向きになってきた松野家が、没落していく雨清水家を偶然見かけて… とやるわけです。

だって、所詮は雨清水家はサブキャラクターなのですから、しっかり描くべきは松野家だと思います。


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